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2012-03-15

misawa bauhaus collection, tokyo

赤黄青を求めつづけた5ヶ月におよぶ旅も今日で終わりです。

87日目。最後は、日本人の12月の友だったものを取り上げます。

今日は、

理想ハイメッシュインク
理想科学工業株式会社、日本
made in Japan


プリントゴッコのインクです。1977年の発売以来、非常に多くの家庭に普及し、毎年12月にはプリントゴッコで大量の年賀状を刷るのが日本の風物詩のようになっていました。しかし、家庭用プリンタによってその座を奪われ、今年12月28日には消耗品の生産販売やサポートを含むすべての事業を終了するそうです。

プリンタに駆逐されたかたちですが、プリンタでは表現できないインクのノリやかすれが独特の味を出す、プリンタとはまったく別の価値がありました。製法としては孔版で、シルクスクリーンと原理は同じ。それを子どもにもできるような簡単な仕組みに落とし込んで製品化したのは凄いことなのです。

ネットで検索すると、プリントゴッコでの年賀状作成は流れ作業で、家族が一丸となって作っていたのが懐かしい、といったコメントが出てきて、感慨深いものがあります。
共同作業だろうと、ひとりだろうと、製版の時の光と音(小爆発?のような)、そして焦げたような独特の匂いは、使ったことのある人にとって共通の思い出となっているでしょう。


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